転職活動の際には志望動機が必須ですが、多くの人が難しいと感じるのではないでしょうか。
第二新卒者として転職活動を行う場合は、退職理由も絡んでくるため、どのように書いたらいいか悩みやすい部分です。
本記事では、第二新卒者が転職する際の志望動機の書き方や注意点を紹介します。
後半では企業が第二新卒者に求めている事柄についても解説していますので、志望動機を作成する際のヒントにしてください。
第二新卒者の志望動機は3方向からまとめる
志望動機は「業種」「職種」「企業」の3つの側面から考えるのがポイントです。
それぞれの側面で考えた志望動機を組み合わせ、さらに現職(前職)との接点となるスキル、それを活かした成果を加えるとうまくまとめられます。
このように志望動機を書くメリットは、もし面接で「この職種を選んだ動機は?」などと質問をされても、慌てずに答えられる点です。
3つの側面の志望動機についてくわしく解説します。
業種への志望動機
業種への志望動機では、応募先の業種について現在の動向などを分析し、感じていることや自分の想い、この業界でなければならない理由などをまとめます。
この業界を選ぶに至ったきっかけや経験、さらに業界でなし得たいことがあればそれについても加えましょう。
以下の例は不動産業界への志望動機です。
私が不動産業界を志望した理由は、人々の生活を豊かにするサポートがしたいと考えたからです。
私の地元は駅周辺も未開発で、商店街には閉めた店も多く、人の往来もまばらな寂しいところでした。 ところが都市開発によって立派な駅に生まれ変わり、周辺には新しいショップやマンションが立ち並ぶと活気にあふれるようになりました。 このような大きな変化を目の当たりにし、私は都市開発を通して地域の活性化に貢献したいと強く思うようになりました。 将来的には住みよい都市開発を目指し、多くの地域をサポートしていきたいと考えております。 |
業界への志望理由は、企業への志望理由と混同してしまいがちです。
また、条件や待遇のよさを業界の志望理由にすることも印象を悪くするため注意しましょう。
職種への志望動機
職種への志望動機では、この職種を選ぶことで自分の強みを活かせ、企業または社会へ貢献できる事柄をまとめます。
応募職との接点を見つけることも重要です。
現職(前職)と同じ職種であれば、これまでの成果や経験を具体的な数字、またはエピソードで伝えましょう。
未経験の職種ならコミュニケーション力や課題解決力などのポータブルスキルをメインに共通項を探し、その職種に興味を持った理由やきっかけのエピソードも含めます。
以下の例は研究開発職への志望動機です。
前職では半導体の研究をしており、御社のメイン事業である半導体事業やそこから派生する各種事業の技術について多少の知見があります。
他企業との共同研究にも参加し、ニーズ調査や要件定義、設計、開発、試験といった一連の流れを経験したことは計画性を身につけるよい機会となりました。 この経験を活かして御社の研究開発職として貢献し、よりよい世の中を創っていきたいと思います。 |
企業への志望動機
企業への志望動機では、応募先企業について深く調べ、その企業の魅力や入社後に貢献したいことについてまとめましょう。
そのためには情報収集が欠かせません。
実際に商品を使ってみる、顧客としてパンフレットを読むなどリアルに接し、感じたことを伝えられると説得力が増します。
応募先企業の公式ホームページやSNSを丁寧にチェックし、顧客に対する姿勢や商品・サービスについて学ぶことも志望意欲のアピールには大切です。
以下に自動車メーカーへの志望動機を紹介します。
御社には一流の技術力を持つ方が多く在籍しているため、高い技術力を吸収できると感じました。
そのためさらに、御社だからこそ挑戦できる仕事があると考え、応募いたしました。たからです。 前職では電気自動車向けの駆動ユニット設計に携わってきましたが、クライアントの要望に応えるだけではなく、自身の開発経験を存分に活かしたいと思うようになりました。 貴社は自由でチャレンジングな社風であると伺っております。 完成品に関わることで全体設計にも関与したい、そして自身の影響の範囲を広げたいと思い、貴社を志望いたしました。 |
「理念に共感しました」という動機はよく使われますが、具体的な共感部分を示せないのであれば、安易に書かないほうがよいでしょう。


第二新卒が志望動機を書くときの注意点
第二新卒者は、の志望動機では転職理由や退職理由も含めて伝える必要があり、高い確率で担当者からも質問をされます。
しかし、応募先への志望動機が強いあまり、前職(現職)への批判的な態度を見せるのは選考に影響が及ぶ可能性があるため、注意しなければなりません。
ここでは、第二新卒者が志望動機を書くときに気をつけたいポイントを紹介します。
ネガティブな退職理由を書かない
退職理由は前向きな理由にしましょう。
現職(前職)の不満や文句、会社の批判はNGです。
採用後に不満があれば、すぐに退職してしまうかもしれないと企業に捉えられてしまいます。
人間関係が理由なら「チームワークを大切にしたい」とする、残業の多さが不満だったのであれば「メリハリをつけて働きたい」などボジティブな理由に変えましょう。
転職目的を明確にする
志望動機を伝えるときは漠然とした動機やあいまいな表現は避け、転職の目的と一貫性を持たせることが重要です。
退職理由にもなった課題や不満に対しての対策や心構えを考えた結果、応募先の企業が希望にそっていることを伝えると矛盾しません。
今後やりたいことを明確にし、応募先の企業で実現できることをアピールしましょう。 また、企業の魅力ばかりを書いた志望動機も避けてください。
あなたが企業が求める人材か判断できません。
入社後に目指したい姿をアピールする
入社後にやりたいこと、あるいは今までの経験をどのように活かせそうかなど、入社後について具体的に伝えます。
目指すことに対して資格取得や勉強など自分なりに取り組んだことがあれば、熱意を示すためにアピールしましょう。
ただし、自分のスキルアップや成長できる環境を企業に求め、そのまま伝えるのは受け身な印象を与えてしまう可能性があるためおすすめしません。
企業が第二新卒に求めるもの
企業が、第二新卒者に期待することを理解すると志望動機作成のヒントになります。
企業が第二新卒者に求めるものについて解説します。
基本的なビジネススキルと将来性
第二新卒者は、研修などでビジネスマナーを習得し、基本的なビジネススキルを持っています。
もしあなたが現職(前職)と同じ業種・職種であれば、仕事に対する知識や理解もゼロではないはずです。
社会人経験はあなたの強みであり、企業側からすれば研修や指導のためのコストと時間削減が大きなメリットになるでしょう。
さらに中途採用者に比べ、企業風土に染まっていないことも大きなポイントです。
企業に適応しやすく、将来性があると考えられます。
やる気と可能性があるか
企業は、あなたに自社への入社意欲がどれくらいあるのか、どれだけの成長が見込めるのかをチェックしています。
また、企業は社会人経験を活かしたあなたの柔軟性に期待し、自社で活躍してくれる可能性を見極めているのです。
そのためには、あなたが目標を達成するためにこれまで行ってきた工夫や努力を企業に伝えることが大切になります。
自分が成長するに至った出来事や取り組み、成果を伝えることで仕事に対する姿勢やスキルを企業にアピールしましょう。
書き方に悩んだら転職エージェントの利用もおすすめ
第二新卒者の志望動機は退職理由との矛盾点がないか注意し、自分のスキルと目指したい姿のアピールが大切になります。
自分のアピールポイントがあっているか、志望動機が正しく書けているか不安に思うこともあるでしょう。
そんなときは転職エージェントを利用してみませんか?
コメント