
「気付いたら失業給付の認定日まで数日しかなかった……!」
「求職活動実績を手っ取り早く作りたい…!」
実は、失業給付を受けるために必要な求職活動実績は、1時間あれば作れます。
そこで本記事では、認定日直前でも対応可能な求職活動実績の作り方を2種類紹介します。
求職活動実績に必要な求職活動回数
失業給付は、再就職のための求職活動の実績をハローワークに報告することで、保険の給付が受けられる仕組みになっています。
そのため、失業給付をもらうためには求職活動をしていることが要件となります。
給付を受けられる日数は、年齢や雇用保険の被保険者となっていた期間によって異なり、90日~360日とさまざまです。
その間に就職が決まった場合は、その後の給付は受けられません。
また、受給期間は離職の日の翌日から1年間と決まっており、手続きが遅れた場合、給付日数が残っていても受給できない場合があります。
したがって、離職後は早めに手続きを済ませましょう。
ここではまず、失業給付をもらうのに必要な求職活動実績の数について説明します。
会社都合退職の場合
「会社が倒産した」「リストラ・解雇された」など、会社都合で退職した場合、初回認定日までに1回の求職活動実績が求められます。
ただし、ハローワークで行われる雇用保険説明会に全員参加するため、実際は求職活動を行わなくても問題ありません。
2回目以降は、4週間に1度の認定日ごとに、2回以上の求職活動実績が必要になります。
自己都合退職の場合
自己都合退職の場合も、4週間に1度ある認定日ごとに2回以上の求職活動実績が必要です。
しかし、自己都合退職の場合は会社都合退職の人に比べ、給付開始のタイミングが遅れるため、初回認定日までに雇用保険説明会を含めて3回以上の求職活動実績が求められます。
つまり、実質2回以上の求職活動実績が必要ということです。
2回目以降は会社都合退職の人と同様、2回以上の実績が必要です。
求職活動実績に認められる活動と認められない活動


次に、どのような活動は求職活動として求職活動実績に記載できるのか説明します。
当てはまるものがあれば実績としてカウントできるので、まずはしっかりチェックしましょう。
求職活動と認められる活動6つ
求職活動として認められる活動は、以下の6つです。
- 求人に応募
- 雇用保険説明会への参加
- ハローワークでの職業相談
- ハローワークでのセミナー受講
- 民間機関・公的機関が実施する職業相談やセミナーへの参加
- 再就職に関する国家資格や検定試験の受験
実際に求人に応募して就職活動をするほかにも、セミナーや相談も求職活動実績に含まれます。
再就職に必要なための活動は求職活動として認められると覚えておくと良いでしょう。
ただし、先ほども確認したとおり、雇用保険説明会への参加は初回のみ有効となる活動ですので注意ください。
求職活動と認められない活動
一方、求職活動と認められない活動として、以下のようなものがあります。
- 求人情報の収集(新聞やインターネット、雑誌)
- ハローワークのPCでの求人検索
- 転職サイトや派遣会社への登録
- 知人に仕事の紹介を依頼
- 企業に求人の問合せをする
いかに再就職のための行動とはいえ、ただ情報を収集したり問合せをするだけでは、再就職の意思がなくてもできるため、求職活動として認められません。
失業給付の求職活動実績として、求人応募の手前の準備段階の活動はNGと覚えておくとよいでしょう。
最短1時間で作れる2種類の求職活動実績


ここでは、最短1時間で完成する求職活動実績の作り方を2種類紹介します。
ハローワークで職業相談
ハローワークでの就職相談は認定日の前日まで実績としてカウントできます。
ただし、認められるのは1日1回までですので気を付けましょう。
ハローワークの職業相談は、認定日まで1週間~数日程度余裕がある人におすすめの方法です。
相談内容は、以下のように自由に相談して問題ありません。
- 何の仕事をしたいのかわからない
- 自分のスキルを活かせる職種を知りたい
- 履歴書の書き方、添削をしてほしい
- 面接のコツ、注意点を教えてほしい
- ○○(自分の希望する職種)の求人を教えてほしい
- 福利厚生が整っている求人を教えてほしい
- 思うように転職活動が進まない
面接対策や書類の書き方などの、具体的な転職活動についての相談はもちろん、人生相談に近いような内容まで幅広く相談可能です。
具体的な求人情報を調べてもらうと、応募しないといけないと心配になる人もいるかもしれませんが、応募する気持ちがなければ断っても問題ありません。
また、ハローワークでの職業相談は事前予約が不要ですので、好きなタイミングで受けられるのも嬉しいポイントです。
相談自体は1時間以内に終わることがほとんどですが、待ち時間や移動時間が必要なため、半日程度スケジュールを空けておくと良いでしょう。
朝一にハローワークに行って、職業相談の順番を待つのがおすすめです。
転職サイトで求人に応募
転職サイトで求人に応募する方法は、自宅で1時間ほどあれば完結します。認定日までに時間がない人は、この方法で求職活動実績を作りましょう。
転職サイトを選んだら、フォーマットにしたがって名前や連絡先等の情報を登録します。
その後、サイト内で気になる企業を2社選んで応募し、求職活動実績として記入すれば完了です。
今後選考に進んだときのことを考えて、できるだけ自分が興味のある会社に応募するようにしましょう。
「転職サイトは多数あるため、どのサイトを選べばいいか分からない…」という人にはリクルートエージェントがおすすめです。
リクルートエージェントでは、専門のコンサルタントが転職活動をフルサポートしています。
言い出しづらい収入や福利厚生などの条件交渉も行えるのが嬉しいポイントです。
また、10万件以上の非公開求人もあるため、気になる企業を見つけやすいのも特徴です。
不正受給とみなされるとどうなる?
「認定日ギリギリで求職活動実績がない!」と焦っていても、ウソを書いてはいけません。
ハローワークは不正受給を防ぐために抜き打ちで検査を行っているため、ウソがバレると失業認定を受けられなくなることもあるのです。
ここでは、不正受給とみなされる場合とばれた場合どうなるかを解説します。
不正受給とみなされるパターン
失業保険の不正受給とみなされるものとして、以下のものがあります。
- 求職活動の実績がないにもかかわらず、失業認定申告書にその実績について虚偽の申告をする。
- 就職や就労(パート、アルバイト、日雇、試用期間なども含みます。)をし、また、自営を開始した場合に、そのことを失業認定申告書で 申告しない。
- 内職や手伝いをした事実や収入を隠したり、偽った申告をする。
(雇用保険の具体的な手続き|ハローワーク)
うその求職活動を申告するだけでなく、実際には収入があるのに隠した場合も不正受給とみなされるため、注意しましょう。
不正受給がばれるとどうなる?
不正受給がバレると、返還を命ぜられる他にも、罰金が課される場合もあります。
具体的にハローワークでは、不正受給に関して以下のように記載があります。
偽りその他不正の行為で基本手当等を受けたり、又は受けようとした場合には、以後これらの基本手当等を受けることができなくなるほか、その返還を命ぜられます。
更に、原則として、返還を命じた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付を命ぜられることとなります。
(基本手当について|ハローワーク)
また、求人に応募したにも関わらず特に理由もなく面接を辞退した場合も、実績作りのための求人応募とみなされれば不正受給の対象となることがあります。
やむを得ない場合を除き、一度応募した求人の選考には進みましょう。
返納だけでなく罰金も課せられるとは、かなり厳しい決まりですよね。
どうしても認定日までに活動実績がクリアできない場合は、失業給付の受給期間の1年間であれば、要件を満たすことで給付を受けられるので安心してくださいね。
求職活動実績についてのまとめ
今回紹介した求職活動実績作りの2種類の方法のなかでも、より短時間でしかも自宅で完結する転職サイト経由での求人応募は、1時間以内に済ませられるため、時間がない時に求職活動実績として活用してみてください。
しかし、求職活動実績のためだけに求人応募して後からキャンセルをしては、不正受給とみなされることもあるため危険です。
なるべく自分の興味のある会社に応募して、実際に面接など次のステップに進みましょう。
どんな会社を選べばいいかわからない、やりたいことが見つからないという人は、各種相談に乗ってくれる転職エージェントを活用するのがおすすめです。
「こんなことを相談しても大丈夫かな」と不安に思う人も、まずは相談してみましょう。親身になってアドバイスも受けられますよ。
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