面接で特技を聞かれると、どう答えるべきか悩みます…
伝え方のコツをつかんで、面接を乗り切ろう。
特技は面接で聞かれることが多いものの、案外ぱっと浮かばないものなので、しっかりと準備をしておくのが大切です。
特に日本人は、「自分なんて……」と遠慮がちになり、立派な特技であっても過小評価して積極的に言わない傾向があります。
何をどのように伝えるべきか悩む人のために、この記事では面接で特技を聞かれる理由と、その回答方法についてお伝えします。
面接で企業から特技を聞かれる理由とは
最初に、面接で特技を聞かれる理由を解説します。面接官の意図を意味するので、必ず押さえておきましょう。
入社後にどのような能力を発揮するか知りたいから
第一の理由は、入社後にどのような能力を発揮するか知りたいからです。
学生の得意分野が仕事内容とリンクしているほど、スムーズに業務を進めてくれる見込みは高まります。細かい作業が特技なら、精密機械を扱う会社やマーケティング会社などで活躍できそうですよね。
特技には、長所や強みと似た意味合いがあると言えるよ。
切り口を変えて質問し、より多角的に学生の能力を評価しようとしているんだ。
学生がどのような人なのかを知りたいから
面接官は、能力のみならず、学生の”人となり”を知りたいと思っています。自社の社風に合っているかを、価値観や性格の面から判断したいからです。
特技のアピール時には、話す内容はもちろん、表情や語り口などからも個性を読み取れます。鋭い面接官であれば、きちんと用意された回答か、それとも急ごしらえの回答かまで見抜きます。
より強く自分をプッシュすることになる「特技の質問」からは、一層多くの情報を得られるわけですね。
自分のことをきちんと理解しているのか知りたいから
3つめの理由として、自己分析から自身の長所・短所を把握し、簡潔に述べられるよう準備しているかを、企業は見たがっているというのがあります。
面接官は、特技の内容や根拠となるエピソードを聞きながら、目の前で話している本人の様子と照らし合わせることで、学生が自分自身をどれだけ分かっているかが判断できます。アピール内容が具体的で、簡潔かつ矛盾がないかどうかも判断基準になります。
たとえば、「コミュニケーションをとるのが得意です。いつも周りの人たちと積極的に会話をしています」と言う学生がいたとします。そのくせ面接時にまくしたてるように一方的に話していては、面接官は「本人がそう思っているだけでは?実際は一方的にしゃべるのみで、周りは辟易しているのではないか?」と感じても無理はないですよね。
客観的視点があるかどうかを知るために、面接官は特技を聞いてくるんだ。
【コツ】面接で使える特技の答え方
次に、良い印象を与えられる、特技の答え方のコツをお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
仕事内容と近いものにする
特技はいくつか用意しておき、受ける企業の仕事に合わせた内容にしましょう。
- 体育会系の企業→スポーツ関連の特技(体力や忍耐力をアピール)
- 接客の多い企業→コミュニケーション関連の特技(明るく元気にいつも振舞えることをアピール)
- 研究職→コツコツ取り組める特技(一人でじっくり研究を続けられることをアピール
といった具合です。
たとえば「明るく元気にいつも振舞える」という特技を、一人でじっくり取り組むタイプの職種の企業面接で披露しても、効果的なアピールにはなりにくいでしょう。もしかしたら本当にその素養があるのかもしれませんが、この場合は「一人でじっくりコツコツと研究を続けられる」という特技を優先的にアピールすべきですよね。
志望先の業務内容と自分の特技をできるだけリンクさせることが、面接官からの評価を高めるポイントになるよ。
真実を伝える
当然ですが、嘘はつかないでください。
面接の時は、自分を良く見せたい気持ちが強く働きやすいので、そんなに得意ではないことを特技と言ってしまう人もいるかもしれません。
しかし面接官は百戦錬磨ですから、簡単に見抜かれてしまいます。バレなくとも、期待の人物像とはほど遠いので、結果的にアンマッチになってしまうでしょう。
これといった特技を見付けるのはなかなか難しいですよね。ですが、もしパッと浮かぶものがなくても深く悩む必要はありません。特技は、誰にも負けないものでなければならない訳ではないからです。
人よりちょっとだけでもできること、または、得意でなくとも長く続けられていることを探してみれば、自分の特技に気付けそうです。
ネガティブな要素を排除する
嘘はNGだと先述しましたが、たとえ本当のことであろうと、ネガティブな印象を与えるものは避けてください。
たとえばギャンブル関連です。競馬やパチンコでかなり稼げているとしても、その業界での選考でない限り言わないのがベターです。確率の研究をしていると補足したら少しはマシになるかもしれませんが、恐らく厳しいでしょう。
「SNSでイイネを集めるのが得意」というのも、あまり良い印象は与えられません。とかく情報流出による被害が多い現代において、面接官はSNSへの積極的な投稿をしていると聞くと、「社内の情報も気軽に流されてしまうのでは?」と警戒してしまいます。
お酒関連も、企業風土によっては好まれません。関連する業種であれば、「国産ワインに詳しい」といったアピールは大丈夫ですが、そうでない場合はただの酒好きと思われるだけでしょう。
その特技を伝えると、面接官はどういったリアクションをするかを想像しながら準備しよう。
面接で特技を答える例文
ここからは、面接で特技を答える際の例文をご紹介します。言うまでもありませんが、このままコピペして使用するのはNGです。あくまでテンプレートとして、自分なりに組み立ててみてください。
スポーツ
私の特技は野球です。小学生の頃から大学3年生まで、野球部に所属してきました。大学に入ると、ずっとやってみたかったピッチャーに手を挙げ、中継ぎとして力を発揮しました。
平日はいつも朝練と夜練、土日は終日練習と野球漬けの日々です。さらに、後から始めたので誰よりも練習をしたく、他の時間に自主練もしました。
かなりきつかったですが、ハードワークの甲斐あって、2年の夏には試合の中盤を任されるように。これは、大学生で最も大きな喜びの一つです。中継ぎはピンチ時の登板も多く、ミスが許されない状況において、メンタルの強さも養われたと感じています。
また、部活に打ち込むだけでなく、きちんと授業との両立も行い、返済不要の奨学金を受けることができました。
長年かけて鍛え抜いた強い心身で、どんなに厳しい仕事も乗り越えていきます。
情報収集
私は情報収集能力が高いと思っています。食品関連のイベントに参加するのが好きなので、googleで検索するだけでなく、複数のSNSなども駆使しながらイベント情報を集めています。
必要な情報を収集し、実際にイベントにも足を運ぶことで知識が深まり、さらに遠くの情報にもアクセスできるようになりました。またその内容を精査し、しっかりと取捨選択や事実の検証も毎回するようにしています。
これは幼い頃から自然とやっていることです。今でこそネット検索が便利になりましたが、まだスマホを持たせてもらう以前の小学生の時には、駅で配布しているフリーペーパーのイベントページも細かくチェックしていました。
そこで見た飲料工場の見学イベントに父を誘ったら「どうしてそんなイベントがあることを知ってるの?」ととても驚かれたのを今でも覚えています。現在は食品イベントの紹介ブログを運営しており、月10万アクセス程あります。自分が収集した情報を他の人に教えて喜んでもらえることも私の喜びです。
この情報収集能力と検証能力は仕事でも発揮できるところだと思うので入社後も役立てていきたいです。
イラスト
私はイラストを描くのが得意で、誕生日の友達や卒業する先輩などによくイラストを送っています。
最初はただイラストを描くだけでしたが、もっと喜んでほしいと思い、似顔絵を練習しました。イラストとメッセージを色紙にする際、先に友達の好きなマンガを調べ、そのキャラクターに寄せた似顔絵を描くととても喜んでもらえるので、毎回私も練習して良かったと思えます。
こういったプレゼントを続けていたところ、サークルやゼミで寄せ書きを贈るときは、必ず私が企画を頼まれるようになりました。それだけでなく、私の作品を間接的に見た人からも依頼が来るようになり、お礼に夕飯をごちそうになったり、ちょっとしたおこづかいをもらえたりすることも増えていきました。
御社の店舗にもたくさんのポスターやポップなどがありますが、私も積極的にお客様へ刺さる制作物に携わっていきたいです。今日は作品を持参しましたので、よろしければ見ていただけますでしょうか。
まとめ
特技なんてないと思ってしまう方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。この記事の内容を参考にしながら見つけ、面接で話せるようにしてください。
特技というのは、上手に使えば大きなアピールポイントになります。逆にせっかく自分の得意なことを伝えるチャンスなので、使わなければもったいないでしょう。
あなたが思っている以上に企業は重視している項目なので、志望する企業ごとにしっかりと対策を練ってください。
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